敷地は善光寺門前の表参道（中央通り）に面し、市の景観計画推進地区内であるため、伝統的な建物形態や仕様が要求された。

交差点角地という立地を活かし、門前に相応しい外観デザインを目指した。表参道側と奥側でそれぞれ、伝統的意匠と現代的意匠という異なるデザインの組合せとした。前者は町並みの文脈に調和するよう、平屋建てで瓦屋根と軒先のある白壁風のソフトな外観とし、後者はモザイクタイル貼りのソリッドな外観とした。

また、観光客の多い通りに面するため、風除室はギャラリーを兼ねた広く開放的な空間とし、誰でも気軽に店舗に立ち寄れる場とした。駐車場は建物北側に配し、通り側に植栽や和風塀、竪格子を設けて町並み景観に配慮した。