中野市市民会館「ソソラホール」
昭和44年に建てられた音楽ホール及び会議室棟をリノベーションという形で再建し長寿命化を図ることになった。
耐震工事では、大ホールの小屋裏内に水平フレームを計画することで外観の形を生かすことができ、市民に愛されてきた市民会館の面影を残す計画とした。
またホール機能の充実化として、大ホール棟と会議室棟の間に新たなにロビー棟を増築し、2棟を一体的にするとともに、地下にあった楽屋等のバックヤードを舞台裏に確保し、南北に伸びた中央の市民創造回廊により南側に建つ市役所と、北側広場をつなげることによって新たな文化軸を形成した。2階建ての会議室棟の床を一部解体、大空間をつくることで新たに可動段床のある小ホールを計画し、様々な活用ができる多目的な空間を創出した。
大規模なリノベーション工事を経て昔の面影を残しつつも、新たな音楽ホールとして生まれ変わった中野市市民会館をぜひ体感してほしい。
■所在地:長野県県中野市
■竣工年:2024年
■延床面積:3,980.58㎡
■構造:鉄骨造(増築部)
鉄筋コンクリート造(既存部)
■階数:地下1階 地上3階
■設計監理:環境デザイン・宮本忠長建築設計
共同体
■受賞歴:国土交通大臣賞 耐震改修優秀建築賞