株式会社 宮本忠長建築設計事務所 TADANAGA MIYAMOTO ARCHITECT & ASSOCIATES

実績紹介

緑艸舎(りょくそうしゃ)

㈱宮本忠長建築設計事務所 社屋

明治10年頃建築された木造書院建築の母屋を持つ川口邸を解体。そのまま丁寧に移築し、鉄筋コンクリート造の上に載せ、アトリエ兼セミナー室、一部住宅として再生させた。

和室45畳(襖で4室に仕切られる)は中央の1本の柱に支えられ、明治初期の数奇屋普請の客座敷を再現。鉄筋コンクリート造の1階が打ち終わり、解体した軸組のほぞ穴が狂わないうちに元通りに組み納めるという手順で進める過程で、約百年近く経っている柱や軸材が生々しく生きているという貴重な体験を味わうことができた。

また職方との交流の中で、技芸とは伝統とは如何に尊い生命力を持っているかを改めて認識した。古建築の移築修復の難しさ、即ちどこまでが移築でどこまでが新築なのか、建築するということは魔術なのか、家主の川口さんの「こころ」としては如何なる表現が最も相応しいのか等、色々な体験の連続であった。

DATA

■所在地:長野県長野市
■竣工年:1984年
■延床面積:521㎡
■構造:鉄筋コンクリート造

     木造、鉄骨造

■階数:地上2階